毎年1万人以上の女性が命を落とし、この40年で4倍に増えている「乳がん」。
乳がんは予防が難しく、女性である以上避けがたいがんですが、早期の段階で見つかれば、95%の確率で治ります。そこで今回、ガッテンをきっかけに、全国の自治体を巻き込んだ、前代未聞のプロジェクトが始動しました。発案は、日本のがん医療をリードする国立がん研究センター。
乳がんで死なないための「ある切り札」が、全国の乳がん検診の未受診者86万人の自宅に直接届けられたのです。思わず検診を受けたくなる秘策や、若年の乳がんを早期で見つけるためのチェック法などをお伝えしました。
※ここでいう「治る」とは、5年相対生存率を差します。相対生存率とは、がん以外で亡くなる人の影響を除いた数字です。
40歳以上の乳がん検診の受診率は45%。半分以上の方が、検診を受けていないのが実情です。「痛そう」「がんが見つかるのが怖い」「自分はならない」「行く気はあるが何となく」と理由はさまざま。
しかし乳がんは近年日本人女性の11人に1人がなると言われる、女性が一生のうちで一番かかりやすいがん。また、2センチ以下の初期の段階で見つかれば、95%の確率で治るのです。
2年に1度、自治体の女性を受けて検診を受信すれば、無料~数千円の自己負担で済みます。乳がん検診は、絶対に受けて欲しい、受けなきゃ損する検診なのです。
※「要精密検査」となった場合は、必ず精密検査を受けてください。
※がんでないのに「要精密検査」と判定される場合や、がんがあるのに見つけられない場合もあります。
乳がん検診に行っていないあなたへ そのモヤモヤ解消します!
受けなきゃ損!乳がん検診
40歳以上の乳がん検診の受診率は45%。半分以上の方が、検診を受けていないのが実情です。
「痛そう」「がんが見つかるのが怖い」「自分はならない」「行く気はあるが何となく」と理由はさまざま。しかし、乳がんは近年日本人女性の11人に1人がなると言われる、女性が一生のうちで一番かかりやすいがん。また、2センチ以下の初期の段階で見つかれば、95%の確率で治るのです。
2年に1度、自治体の女性を受けて検診を受信すれば、無料~数千円の自己負担で済みます。
乳がん検診は絶対受けてほしい、受けなきゃ損する検診なのです。
乳がん検診に行っていないあなたへ そのモヤモヤ解消します!
なぜ検診を受けないのでしょうか?その理由はきっと、乳がんや乳がん検診に対する誤解や、心の中のモヤモヤ。
今回はそうした壁をスッキリと取り払ってしまいましょう!
検査が痛そう!
通常の乳がん検診で行われるのが、マンモグラフィーを使った検査です。マンモグラフィーは、いわゆるおっぱいのレントゲン。プラスチックの板と撮影代に乳房を挟んで撮影します。
ちょっと痛みがありますが、かかる時間はたったの「5秒」。
人によっては、ほとんど痛みを感じない人もいます。
また、検査で行うのは、原則、マンモグラフィーと問診のみで、触診はありません。
がんが見つかるのが怖い!
怖いイメージがある乳がんですが、実は早期発見すれば95%以上が治癒します。
他のがんに比べても治ることが期待できるがんなのです。
40歳以上の人は2年に1度、必ず乳がん検診を受けましょう。
※ここでいう「治癒」とは、5年相対生存率を指しています。相対生存率とは、がん以外の原因で亡くなる人の影響を除いた数字です。
近年、日本人女性の11人に1人が乳がんになると言われています。
乳がんは女性が一生のうちで一番なりやすいがん。年間1万人以上の女性が乳がんで亡くなっています。
「セルフチェックを行っているから大丈夫」という人もいますが、セルフチェックでは見つからないケースもたくさんあります。
また、乳がんは女性ホルモンが主な誘因となるため、予防することが難しいがんです。
特に現代女性は、少子化や初潮年齢の低年齢化の影響で生涯の月経回数が増え、女性ホルモンにさらされる頻度が増えています。
「自分だけは大丈夫」
という思い込みは禁物です。
検査費用が気になる
マンモグラフィー検査と問診でかかる費用は1万円ほどですが、自治体の助成を受ければ、無料だったり数千円ほどの自己負担で受信できます。
※助成の内容については、お住まいの市町村のがん検診担当部署にお問い合わせください。
行く気はあるが何となく・・・
身近な人や有名人が乳がんになったと聞くたびに「検診を受けなきゃ」と思うけれど、結局いつも行かずじまいに・・・。かくも人間とは熱しやすく冷めやすいもの。だからこそ、この記事を見て関心が高まった今、実際に行動に移しましょう!
多くの自治体では40歳以上の女性に対して2年に1度、なんらかの形で乳がん検診の案内が送られています。
あるいはお住まいの市区町村のがん検診担当部署に問い合わせれば、いつ、どこで検診を受けることができるか、助成の内容などについても教えてもらうことができます。
自分や大切な人の命を守るために、今こそ一歩を踏み出してみませんか?
86万人にハガキが届く 前代未聞のプロジェクト
どうすれば乳がん検診を受ける人が増えるのか?
日本人の命に関わる難題に日々挑んでいるのが、国立がん研究センターの保険社会学研究部。
がん検診の受診率を上げるため、さまざまな研究や施策の開発を行っています。
今回の番組の取材をきっかけに保険社会学研究部の方々が思いついたのが、ガッテンの放送に合わせて、検診案内のハガキを送るというアイデア。
たとえば有名人が乳がんになったというニュースがあると、乳がんへの関心は一気に高まりますが、検診を受ける方法が簡単に分からないとまもなく関心は薄れてしまい、なかなか受信に結び付きません。
一方、多くの自治体では40歳以上の女性に2年に1度、検診の案内が送られますが、その時に乳がんへの関心が高くないと、こちらもなかなか受信には至りません。
ならば、ガッテンの放送で乳がんへの関心が高まるタイミングで検診案内が届けば、受診率のアップに繋がるのではないか、というのです。
国立がん研究センターが全国1747のすべての市区町村に呼び掛けたところ、360以上の市区町村がこのプロジェクトへの参加を表明。
乳がん検診に行っていない40歳以上の女性、実に86万人に共通の案内ハガキが届けられたのです。
そのハガキのサンプルがコチラ⇩
今回、このハガキが届かなかった、という人もご安心を。多くの市区町村では、40歳以上の女性に対して、2年に1度、なんらかの形で乳がん検診の案内が送られています。
あるいは市区町村の「がん検診」の担当部署に問い合わせれば、乳がん検診をいつ、どこで受けることができるか、助成の内容などについても教えてもらうことができます。
乳がんで命を落さないために、ぜひ受信してみてください!
若年乳がんのリスクをチェック!
乳がん検診は、原則40歳以上の方が対象で、2年に一度。
乳がんは若い頃の発症は少なく、40代から急にリスクが高まる病気だからです。
ただし、20代から30代でも検診を受けるよう、日本乳癌(がん)学会は勧めています。
それは、遺伝の影響で乳がんになりやすい人。
乳がん患者の5%から10%を占めます。
気になる方のために、セルフチェックの方法をご紹介します。
(監修:日本乳癌学会 前理事長 中村清吾)
チェックするのは、曽祖父母や、いとこなど、第三度近親者と呼ばれる範囲までです。父方も母方も対象です。
チェック1 家系が同じ側に2人以上乳がんになった人がいる。
※父方に1人、母方に1人という場合は当てはまりません。
チェック2 1人で2つ以上の乳がんを発症した人がいる。
※再発ではなく、それぞれが初めて発症した乳がんのことを指します。
チェック3 45歳以下で乳がんになった人がいる。
チェック4 男性で乳がんになった人がいる。
チェック5 卵巣がんになった人がいる。
チェックに1つでも当てはまった人は、遺伝の影響で20代や30代でも乳癌になりやすい可能性が
あります。
気になる方は、乳がんと遺伝の関係に詳しい医療機関を受診してみてください。
該当する医療機関はJ.POSHのホームページなどで調べることができます。
遺伝的なリスクが、どの程度あると考えられるかや、どのような対処方法があるか、遺伝子検査を受けるべきかどうかなどの相談に乗ってもらえます。
費用は5000円から1万円ほど。
詳しくは、医療機関に直接お問い合わせください。
乳がんに関する詳しい内容は、NHKテキスト「今日の健康」2022年10月号に詳しく掲載されています。